耳鼻咽喉「舌下免疫療法」は、現在、スギ花粉症を治すことができる唯一の治療方法です。
すべての人が絶対に治る治療法ではありませんが、8割の方に効果が現れています。
舌下免疫療法は、医師なら誰でもできるわけではなく、学会主催の舌下減感作療法の講習会を修了した医師のみが治療できます。当クリニックでは院長が修了医です。
治療開始時期は、6月1日~11月下旬頃 です。
スギ花粉が飛ぶ可能性がある時期は、治療をはじめることができません。
ただし、事前検査・治療予約は、いつでも行っておりますので、ご希望の患者さまはご相談ください。
保険診療ですので「子ども医療費助成制度」の対象となります。
小さいうちに舌下免疫療法を開始することで、アレルギー体質の改善が早めに行えます。
毎年春になるとつらい症状が出るのだから、絶対花粉症だ!と思われていたとしても、舌下免疫療法を始めるためには、「スギ花粉症」であるという血液検査の結果が必要です。
検査がまだの方は、当日当院で採血いたします。
当院以外で検査を受けたことがある方は、その結果用紙を持参してください。
治療の説明を受けて、同意書を記入していただき、初回投与の日を予約します。
初回投与は、クリニックで医師の指導のもとに、ご自身でお薬を投与していただきます。
投与した後は30分間、経過を見るために待合室で、お待ちいただきます。
時間に余裕のある日をご指定ください。
経過観察とお薬の処方のため、2週間に1回、通院していただきます。
舌下免疫療法は現在、スギ花粉症を根本から治すことができる唯一の治療法とされています。しかし、すべての患者さんに効果が期待できるわけではありません。お薬の販売前の治験では、2割の方が完治し、6割の方に症状の改善が見られ、2割の方は効果がありませんでした。
花粉症をはじめアレルギー性鼻炎の治療に積極的に取り組んでいる当院では健康保険適用になった2014年10月から、この新しい治療を導入し、良好な成績を上げています。
これまでに50名以上の患者様の治療を行っておりますが、これは京都、滋賀、北陸のなかで第3位の症例数になるとのことです。
2014年 10月~12月 | 8症例 |
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2015年 6月~12月 | 15症例 |
2016年 6月~12月 | 15症例 |
2017年 6月~ 7月 | 10症例 |
合計 | 51症例 |
スギ花粉症に対する舌下免疫療法の背景因子の検討
シダトレンは年齢、性別、身長、体重、罹患年数、家族歴、総IgE、抗原特異的IgE、感作に関わらず有用であった。
スギ花粉症舌下免疫療法 経年治療に関する検討
65名の治療患者において約85%が例年と比較して症状改善を認め、約1割が寛解に近い状態であった。
当科におけるスギ花粉症舌下免疫療法患者の検討
2015年及び2016年の2シーズンを通して自覚的な改善を認め2016年においてより効果が著明であった。